【家庭教師の視点】集中力が続かない子のための10分学習法と声かけ例―「続ける」より「始めやすさ」がカギ ―

発達障害
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はじめに「5分も机に向かえない」「すぐキョロキョロしたり、立ち歩いたりする」「1問やったらもう限界…」家庭教師として、特に発達障害グレーゾーンの子どもたちと接していると、こうした集中力の課題に直面することは少なくありません。でも、それは「やる気がない」のではなく、集中の仕組みがうまく機能していないだけかもしれません。今回は、そんな子どもたちのために、“10分で区切る学習法”と“前向きな声かけ”の工夫をご紹介します。集中できないのは「意志の弱さ」ではない

集中力が続かない理由には、さまざまな背景があります。

  • 視覚・聴覚などへの過敏さ(周りの音や光が気になる)
  • 興味のないことに集中しにくい脳の特性(ADHD傾向など)
  • 自己コントロール機能の未成熟(まだ育ち途中)

つまり、「頑張れば集中できる」は通用しません。
大切なのは、集中が続きやすい“環境”と“方法”を用意することです。

10分学習法の基本

ポイント1:最初から短く決めておく

「最初から10分だけ」と決めておくと、子どもは取りかかりやすくなります。

「10分だけやって、あとは自由」
→ ゴールが明確だと、脳が“安心して動き出せる”状態になります。

ポイント2:10分だけ“全集中”できる環境を整える

  • タイマーを使って「今から始める」とスイッチを入れる
  • テーブル上のものは最小限に
  • テレビや音はOFF(もしくはホワイトノイズ・リズム音楽に)

集中のスイッチになるアイテム(耳栓/指先アイテム)を使うのも効果的。

ポイント3:「やること」を1つに絞る

10分の間にいろいろやらせようとすると、集中が途切れます。

  • 1枚のプリントだけ
  • 教科書1ページだけ読む
  • 単語3つ覚えるだけ など

「何をやるか」が明確だと、子どもは混乱しません。

ポイント4:10分が終わったら必ず“褒めて終える”

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たとえ問題が途中でも、タイマーが鳴ったら一度終了。
その後に、「今日やったこと」に注目して認めてあげましょう。

実際に使える声かけ例

シーン声かけ例ポイント
始める前「よし、10分だけ一緒にがんばってみようか」長時間やらされる不安を減らす
集中が切れかけたとき「あと○分だよ!今ここまできた!」見通しと達成感を可視化
取り組んだ後「すごい集中してたね!ちゃんとやったよ!」結果ではなく“姿勢”を褒める
どうしても乗れないとき「じゃあ、まず名前だけ書いて終わりでもOK」最小の一歩を認める

子どもは「やれた実感」を積むことで、「またやってみよう」に変わります。

応用編:10分×3セットで“達成感”を加速させる

1日3セットだけでも十分。

  • 朝ごはんの後に10分
  • 学校から帰って10分
  • 寝る前に振り返り10分

それぞれ別教科でもOK。“小さな成功”が繰り返されることで、自己肯定感が育ちます

よくあるQ&A

Q:10分が短すぎて勉強にならないのでは?
→ 大切なのは「量」より「質」と「習慣化」。最初は“動き出せた”だけで大成功です。

Q:タイマーに過敏な子もいます…
→ 音の代わりに視覚タイマーや砂時計を使う、もしくは保護者が「あと5分ね」と声かけしてあげる工夫もおすすめです。

まとめ:集中力を“伸ばす”のではなく、“引き出す”仕掛けを

集中できない子に「ちゃんとしなさい!」と叱っても、状況はなかなか変わりません。
むしろ「自分は集中できないダメな子だ」と思い込ませてしまうことすらあります。

大切なのは、「今の集中力でもやれる方法」で、“できた!”を感じさせること。

10分でいい。1問でいい。
その積み重ねが、やがて子ども自身の「やってみよう」という気持ちにつながっていきます。

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