【家庭教師の視点】感情の波が大きい子への“学習前のスイッチ入れ”の工夫― いきなり「さあ勉強!」はハードルが高すぎる ―

発達障害
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はじめに「ちょっとしたことで不機嫌になる」「やる気がある日と全くない日の差が激しい」「切り替えがうまくいかず、結局勉強できないまま…」感情の波が大きい子どもたちと向き合うとき、学習への取りかかりに苦労する場面がたくさんありますよね。でも、実はそれは**“意思が弱い”からではなく、脳の切り替えがうまくいっていないだけ**かもしれません。今回は、そんな子どもたちのために、「学習モード」に入るためのスイッチの工夫をご紹介します。感情の波が激しい子が“切り替え”に苦しむワケ

感情の波が大きい子どもには、以下のような傾向があります:

  • 刺激に敏感で、気持ちが外に出やすい(不安・怒り・緊張など)
  • 自分の気持ちをコントロールするのが難しい
  • 気分のままに行動しやすく、思考より感情が先に出てしまう
  • 周囲の雰囲気に強く影響される(親・先生・友達の表情など)

こうした傾向があると、「今から勉強しよう」と言われても、心がその状態に“切り替わらない”のです。

「さあ勉強!」の前に必要な“ウォームアップ”とは?

感情の波が大きい子にとって、いきなり「始めよう」はハードルが高い。
まずは、「心を落ち着ける」「体と頭を整える」時間が必要です。

それが“学習スイッチを入れる準備”です。

学習前のスイッチ入れ:5つの実践例

1.「お気に入りルーティン」を用意する

“毎回同じ行動”があると、心が自然と「いつもの勉強モード」に切り替わります。

例:

  • 机を拭く・椅子を直す
  • タイマーをセットする
  • 勉強BGMを流す(雨音・Lo-fiなど)
  • お気に入りの鉛筆を持つ

小さな習慣が“自分のペース”を取り戻すきっかけになります。

2.“話す”ことで気持ちを整える

勉強前に「今どんな気持ち?」と聞いてあげるだけで、
感情が整理され、落ち着く子も多いです。

声かけ例:

  • 「今日は何があった?」
  • 「今の気分、〇か×でいうとどんな感じ?」
  • 「ちょっと話してから始めようか」

感情を外に出すことで、脳が「落ち着いて大丈夫」と認識します。

3.「5分だけの取りかかり課題」を用意する

難しい問題ではなく、“手を動かせばOK”な簡単タスクを最初に入れると◎。

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例:

  • 簡単な計算プリント1枚
  • 単語のなぞり書き
  • ○×クイズ
  • 「今日やることリスト」を一緒に書く

“達成感”や“手応え”が、その後の集中につながります。

4.“選ばせる”ことで自分の意志を尊重する

「やらされている」と感じると、感情の波は逆に大きくなります。

学習内容・順番・時間など、どこか1つでも選ばせましょう。

例:

  • 「計算と漢字、どっちからやる?」
  • 「15分集中 or 10分×2、どっちにする?」
  • 「タイマーつける?つけない?」

“選べる”と感じることで、心の抵抗が減ります。

5.“身体から切り替える”アプローチも有効

感情と身体はつながっています。軽い運動や感覚刺激も、スイッチを入れる助けになります。

例:

  • 深呼吸を3回(ふーっと長く吐く)
  • 指のストレッチやグーパー体操
  • 水を一口飲む/口をゆすぐ
  • 手や足をトントンとリズムよく動かす

脳に「今はリラックスして大丈夫」というサインを送る時間です。

NG例:「今のうちに勉強しておけば?」の落とし穴

感情の波がある子に「今のうちにやっておこう」は通じません。
「そのときの感情」がすべてを左右するからです。

代わりに必要なのは、自分のタイミングを自分でつかめるようにサポートすること
無理に押すのではなく、スムーズに乗れる“流れ”をつくってあげましょう。

まとめ:「学習前の時間」こそ、いちばん大事な学習

感情の波がある子にとって、

「勉強を始めること」自体が、すでに“努力”なのです。

だからこそ、「どう始めるか」にこそ寄り添いが必要。

勉強そのものより、“勉強に入る前の環境と声かけ”を整えることが、最大のサポートになります。

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